君の名前で僕を呼んで 今更見た感想

君の名前で僕を呼んで 今更見た感想

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Netflixに追加されたときから、いつか見よういつか見ようとずっと思っていたけれど、なんだか気分にならないことが多くて。昨日、窓を全開にして空を見ていたら「なんか、すんごい夏だな」と実感して、急に飛び起きて急にネトフリを起動した。この瞬間をずっと待っていたのかもしれない。

 

https://www.netflix.com/title/80169498
君の名前で僕を呼んでの作品情報。上映スケジュール、映画レビュー、予告動画。1980年代のイタリアを舞台に、17歳と24歳の青年が織りなすひと夏の情熱的な恋の行方…
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1983年、北イタリアの避暑地。主人公のエリオは17歳の男の子。大学教授の父と強そうな母と、お手伝いさん×2と暮らしている。毎年夏に、父の生徒を一人選んで一緒に暮らしている(っぽい)。

この夏選ばれたのがオリヴァー。のちにクソ野郎と呼びたくなる男。ちゃんと年齢は出てなかったけれど、たぶん24歳前後。博士になるみたいなことを言っていた気がする。

「君の名前で僕を呼んで」は、エリオとオリヴァーの二人が君たちはどう恋愛するか……という話。

 

もともと”男同士のそういうもの”を嗜んで生きてきた人間から

最初にエリオがオリヴァーを性的な目で見ていたときから、いくつか今後の展開が思い浮かんでいた。オリヴァーは男に興味がないところからはじまるのか、ぴちぴちの少年をたぶらかしにくるのか、付き合う付き合わないの絶妙な時期を一生やるのか。

結論、20代前半の男が未成年の少年をメロつかせ、一生残るような思い出を残し、自分は女と結婚する最悪のパターンだった。

 

そこに至るまではいろいろあったよ。誰の目にもつかないところでひっそり想いを確かめ合ったり、教会の下でoh…ってなったり、思春期の性欲はすごい、女にも勃つんかーい、とか。

エリオの周りにはオリヴァー以外の選択肢があったのに、オリヴァーは「後悔しない?」とかほざきながらエリオ自身がオリヴァーを選んだかのように思わせるあのムーブ。ずるすぎる。

たぶんオリヴァーはゲイ(バイ?)を自認していて、好きな男が過去にもいたんだろうね。でもオリヴァーのパッパが子供がそういうのだったら矯正施設に送る系のパッパだから、将来的に本当に好きな人と結ばれることはないし、諦めてたんだろうな。

家庭環境が故に好きな人とどうにもなれない、っていう点には同情できるけど、「二年間なんとなく続いた女と来年の春結婚するかも」はもうだめだよ。アウトです。

 

しかもこの二人は「好きです付き合ってください!」「愛してるんだ!!!」みたいな言葉のやり取りはなく、「君の名前で僕を呼んで」って、エリオがオリヴァーの名前を呼びたいときに「エリオ」と呼ぶ、それこそ「月がきれいですね……」で想いを確かめ合ってた。

にもかかわらず、婚約報告でエリオがオリヴァーに「エリオ」って呼びかけたら「オリヴァー」って返事するの、これから結婚する人間がしちゃいけないことすぎてバッドエンドでしかなかった。

 

エリオは、もう自分のことは忘れたのかもしれない、もしかしたら女がいるかもしれない、って思いながら予防線を張りながら「結婚するとか?」って聞いたんだよ。開放してやってほしい。

メンタルぐちゃぐちゃになったところで、あの夏みたいに「オリヴァー」って呼ばれたらもう、死ぬまで忘れられないんじゃないか……。

これが、同性愛作品だからウアアアアってなってしまったのかと思って、異性愛作品だと想像してみたけれど、結局のところ「親に『そろそろ身をかためろ』って言われそうだし、最後に若い子食っとくか」作品でしかないと感じてしまったので、どっちにしろウアアアアになっている。

 

相手が異性だろうと同性だろうと、誠実じゃないねこれは。よくないです。ただでさえインターネット(主にTwitter、自称X)で男女の争いが激化していて、風俗だのパパ活だの、盗撮だのなんだのって下半身周りの話題が多すぎて辟易してる中で、結局下半身映画を見てしまったので、話の内容としては個人的にウーンって感じ。

ただ、ウーンとかモヤモヤを上回る映像のきれいさ。出演者の美しさ。ずっとモニターに映しておきたいな~っていう、心安らかになれそうな映像だった。エモ大学生が好きそうな感じ。私もエモ大学生にあこがれているので、次はタバコでも吸いながら見るかなー。